恋人や結婚相手が、いつも自信満々な態度で、自分の自慢をよくする人の場合。
相手が気に入る話の時はいいのだけど、相手が気に入らないことを言ったりやったりすると、すごく相手が怒ってきたり。
プライドが高いところがあるので、それを大切にしてあげないと不機嫌になったり。
あるいは、そうした自慢話や、自信ありげな態度に疲れてしまったり。
そんなお話を伺うことがあります。
こういう場合、彼は自信があるタイプなのに、私は自信がないタイプなんです、というお話を聴くケースがあります。
そうなると、自信あり気な彼に対し、私はいつも自信がない、と悩んでることもあります。
私が自信がないので、彼の自慢話を聞いているのが辛くなってくる、というような相談を受けたりすることもあります。
そんな時、カウンセラーは、「お二人は似ているタイプですね」と切り返します。
そして、続けて「二人とも自分に自信がないところが似ていますよね」とお話するんですね。
自分の自慢話をよくするとか、とても自信満々に振る舞うというのは、心理的にみると、実は自分に自信がないという方が多いようです。
その心理は、次のようになっているんですね。
◎自分に自信がない。
↓
◎それだと弱い人に見られるので、なんとか隠さないといけない
↓
◎強い人、自信にあふれた人に見せるように、わざわざ自信満々に振る舞ったり、自分の価値をいつも表現しなければならない。
これは、無意識に行っていることが多いのですが、自分に自信がない度合いだけ、それを隠すために、自慢や自信あり気な態度を大きくとってしまう傾向があるようです。
でも、自信満々なのは、表面的なものですから、自分のことを否定されたり理解されなかったりすると、腹が立ちます。
それは、本当は弱い、自信がない自分に気づかれるのが怖い、という無意識の防衛なんですね。
これは、逆のケース、つまり本当に自信がある人の場合を考えてみるとわかりやすくなります。
本当に自分に自信がある人というのは、何を言われても揺るがないものを持っているので、自慢話や自信あり気な態度を取る必要がありません。
弱いところを指摘されたら、素直にそれを受け取って修正していくことができます。
自信があるので、動揺したり隠す必要がないので、怒らなくてもいいのですね。
自信満々な相手に対して接していく時には、こうした相手の心理を理解しておくことが役に立ちます。
何かの時に、彼が自分の気に入らない事に対して怒り出したら、この人はこんなに自分に自信がないんだな、と思ってみてあげる。
こうした怒りや攻撃があなたに向けられた時には、こう思ってあげることで、受け止めやすくなります。
あなたが自信がない人であるなら、実は、彼のことを一番理解してあげられるのは、あなたです。
あなた自身が、自信がないことをどんな風に悩んで来たのか、どんな風に言ってもらったらうれしいか、受け止めやすいか。
そんな視点で彼に接してあげましょう。
彼の態度に腹が立って、こうした視点でみて上げることができないこともあると思います。
そんな時には、どうしてこの相手とつき合っているのか、結婚したのか、ということを思い出してあげてください。
実は自信がない彼。
でも、不器用で、頑固だけれど、内面は、とても繊細で、優しい人であることも多いタイプです。
そんな彼の内面にあなたは惹かれたのではないでしょうか。
もし、彼の態度がどうしても気に入らない、我慢できないのなら、二人が向き合っていくチャンスです。
今日、書かせていただいた視点で、もう一度、二人の関係を振り返って整理してみてください。
そうすることで、二人の関係が新しいステージに進むきっかけにすることもできます。