【連載ブログ】カウンセリングの実際 ~幸せなパートナーシップへの道~(その4)
<カウンセリングを受ける>
カウンセラーになりたいと思うようになったところまで話を戻しましょう。
この時というのは、ちょうど当時勤めていた仕事に大きな行き詰まりを感じていた時でした。
それで、もう仕事を辞めて、ずっと昔からやりたいと思っていたカウンセラーになろうと思ったんですね。
それからカウンセラーになる方法を具体的に調べ始めたのですが、ふと、そういえば、カウンセラーになる人間がカウンセリングというものを生まれてから一度も受けたことがないというのはおかしな話だなあ、と思うようになりました。
そこで、この連載の(その2)で書かせていただいた友人のことを思い出し、その人が劇的に元気になったというカウンセラーにカウンセリングを受けることにしたのです。
その時は問題の自覚がなかったので、「カウンセラーになるにはどうしたらいいか」という相談をしにいったんですね。
その発想自体がおかしな話ですけれども、先にも書いたように、気づいていなかったけれど僕の心の底にあるのは、「本当は誰かに助けて欲しい」という思いでしたから、実のところ、これは渡りに船、つまりカウンセリングを受けにいく口実としてぴったりだったわけです。
こうして、初めて面談カウンセリングを受けに行くことになりました。
この面談カウンセリングが僕の人生を大きく変える最初の大きな一歩になりました。
<カウンセラーが話してくれたこと>
カウンセリングルームに着くと、早速、「カウンセラーになるにはどうしたらいいか」という相談をカウンセラーにしました。
すると、そのカウンセラーはやさしい口調で、丁寧に日本のカウンセリングの現状と課題と職業としての厳しさについて話してくれました。
それでほとんどの時間が費やされたのですが、最後に、「他に本当に話したい話がありませんか?」と言われたのです。
「本当に話したいこと?」その指摘に僕はドキリとしました。心臓がバクバク言い始めたことを今でも覚えています。
「本当のこと、本当のこと」と頭の中でぐるぐると思いが交錯しましたが、うまく言葉が出てきません。
すると、カウンセラーは、僕に向かって質問をし始めました。
「どんな家族で育ったのか」そして「今の夫婦関係はどんな感じか」と。
そこで生い立ちや今の夫婦の状況を話していくうちに、僕自身が気づいていなかった心の底に眠っていた「本当に話したかった話」に向かい合っていくことになったのです。
(5)気づき へ続く
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