カウンセリングの実際 ~幸せなパートナーシップへの道~(その5)


【連載ブログ】カウンセリングの実際 ~幸せなパートナーシップへの道~(その5)

<気づき>

一番最初にカウンセラーが僕にしてくれたこと、そして一番大きかったことは「心の底にあった本当の気持ちに気づかせてくれた」ということです。

行き詰まっていたのは仕事ではなく、夫婦関係であるということ。

距離があるのを自由で楽だと感じているのは偽りで、本当はその距離を縮めたいと思っているのに、縮める事ができなくて苦しんでいるということ。

それを指摘された時は、全く意味がわかりませんでした。

これは、後に奥さんが当時を振り返って話してくれた言葉を借りれば「問題がわからないほど重症だった」のです。当時でいえば、17年もそうやって二人でやってきていたので、痛みとか悲しみとかいう感情を感じることができなくなっていたんですね。 感覚が麻痺して感じられなくなっていたのです。

すべての問題は、まず「気づく」ことから始まるといいます。

僕たち夫婦は、お互いに問題があることに気がついていませんでした。

もう少し言えば、無意識にそれを感じるのを避けていたのです。それに気がつくわけにはいかなかったのです。なぜなら、それに気がついてしまったら苦しくて悲しくてどうにもならなくなってしまうから。

あまりに我慢してきた思いは、それを知って、本当の気持ちが出てきた時に、どのように対処していいかわからなくなってしまいます。

そのため、カウンセリングの中で、本当の気持ちを指摘されても、隠された感情を感じることが怖くて、その指摘を否定したり、なかったかのように振る舞ってしまうことがあります。

僕の場合も、まさにこの状態でした。

けれども、心の中では距離を縮めたいと切望していることですから、この指摘は、カウンセリングが終わってから、ボディーブローのように効いてきました。

最後にカウンセラーが語ってくれた「本当は(二人の)距離を縮めたいと思っているのに、縮める事ができなくて苦しんでいるんですよ」という言葉が頭から離れないわけです。

当時の僕には「引っかかる」という感じでしたが、問題解決の第一段階がこの「気づく」ということでした。

カウンセラーは「夫婦の距離を扱うのは一番難しそうだから、まずは仕事からやってみましょう。すぐやめるという選択肢だけでなく、平行してやる方法もありますよ。どんな形でもいいからカウンセリングの勉強をはじめてみてください」と提案を受けました。

さらに、帰り際にドアを閉める時「是非、カウンセリングを続けてみてください」と言われたのです。

今思えば、それくらい僕の状態は切羽詰まっていたのだろうな、と思います。

いろいろ悩んだ結果、仕事をやりながら、カウンセリングの勉強のために、カウセリングサービスの母体である「神戸メンタルサービス」のカウンセリング養成スクールに通う事にしました。

そして、あわせてカウンセリングも受けていくことにしたのです。

(6)感情を感じる へ続く

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