【連載ブログ】カウンセリングの実際 ~幸せなパートナーシップへの道~
<その12:ビジョンを描く(1)>
さて、僕たち夫婦が絆を取り戻すことができ、子どもを授かることができた大きな要因の一つは、先に書いた「幸せになる気持ちをブロックする思い」を取り除くことでしたが、それだけで達成したものではありませんでした。
もう一つの大きな要因、それは「ビジョンを描くことができた」ことです。
ビジョンと目標とは少し意味が違っています。
結婚する事がゴール、子どもが生まれて家族ができることがゴールでは、その目的がかなえられた時点で、終わってしまいます。パートナーシップは、結ばれた時がゴールではなく、それからがスタートなのです。
どんな夫婦になるか、二人で何をするのか等、将来に渡って作り上げていくワクワクドキドキする到達点を見つけていく。それこそがビジョンです。
幸せなパートナーシップを築くためには、パートナーに向かい合い、自分自身を見つめていく作業が必要となります。この過程は、自らを真剣に見つめていく作業となるために、本当にやりたい仕事がみえやすくなるという側面も持っています。
心理学の格言で「真実のパートナーと天職は同時にやってくる」という言葉がありますが、このことを意味します。
(その5)の回でも述べましたが、僕は、カウンセリングを受け始めた時と時同じくして、カウンセリングサービスの母体である「神戸メンタルサービス」でカウンセラーになるべくカウンセラー養成コースを受講しはじめました。
養成コースでは、グループセラピーに参加することになりますが、個人の内面を丁寧にみていくカウンセリングと、グループでセラピーを行うワークショップを平行して行うことで、夫婦の絆を取り戻すために、相手と向かい合い、そのために、本当の自分の気持ちと向かい合い、両親との関係に気づき、許し、癒すことを効果的に行うことができたと思っています。
これが、ブロックを外すということにあたるわけですが、そのこととあわせて、僕の場合は、養成コースで具体的にカウンセラーになるための学びを重ねるうちに、自分には価値があるのだということを仲間から教えられ、そのうちにカウンセラーという職業が本当に自分がやりたい仕事であることに気がついていきました。
こうした自分の価値をみつけることができたのは、養成コースで本当に素晴らしい先輩や仲間に出会えたことも大きな要因でした。
当時は自分にはなんの価値もないと思っていた僕に、たくさんの人が様々な表現方法で、僕の価値を伝えてくれたのです。
ここでは多くは語るスペースがありませんので省略しますが、この出会いは本当に大きな支えになり、自分に自信を与えてくれました。
(13)ビジョンを描く(2) へ続く
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