自分の思考を大切にしながら、感情を感じるスキルを身につける時

思考だけで進めていく方が、正しかったり、良いやり方だったりがうまくできる場合も多くあります。

しかし、感情を置き去りにしていくと、その思いはなくなったわけではないので、何かモヤモヤしたり、えも言われぬ苦しさのように表に出てきたりします。

こうしたことをクリアにしていくために、感情を感じるスキルを身につける時がきたのかもしれません。

 

 

思考では理解していても感情がついていかない時

「心理的な理屈はわかってるのにうまくいかない」

こんな停滞感を感じたことはありませんか?

心理学や心の仕組みや癒しを学んで取り組んでいく中で、思考が先行して感情が追いつかなくなってしまっていることがあります。

思考はとても大切です。

感情ままに行動したら計画性も確実性もなくなってしまいますから。

私たちは今まで思考を頼りにしてきています。

それでうまくいってきたことも沢山ありますが、今、このやり方でうまくいかないのなら、全く別のアプローチが求められているかもしれません。

それが

「自分の思考を大切にしながら、感情を感じるスキルを身につける」

ことだとしたらどうでしょう。

 

子供時代に感情を一旦止めることが役に立っていたとしたら

例えば、小さい頃から家族の調整役をやっていたとか、お父さんが急に怒り出す人だったとか、こうした自分の感情を一旦感じないように止めて周りのことに対処してきた過去がある場合。

ある意味、自分の感情って邪魔になるんですよね。

素直に感じてしまうと、怖いとか、悲しいとか、苦しいとか、こうしたネガティブな感情に振り回されてしまうので、感じないようにしておく方が周りの状況に対処しやすくなります。

このパターンは、大人になってからもやり続けることが多いので、職場でも、今の家族の中でも、パートナーシップにおいても、

「一旦、自分の感情は止めておく」

ことをしてしまいがちです。

ある意味、このやり方を使うと目の前のことに対処ができますから、役にも立つわけです。

しかし、緊急事態には役にたつことでも、感情のオンオフって簡単に切り替えられない時も多いので、

「常に感情はオフ」

であることが恒常化している人も多いように思います。

すると、この状態が当たり前なので、自分が感情を感じられていないことに気づけなくなっていることも多いのです。

 

感情を止めると自分の求めていることがわからなくなる

ここで大人になった時の例をあげてみます。

恋人が仕事が超多忙で、なかなか会えない状況だったとして、

彼はLINEなんかで謝ってくれるけど、大変なのはあなたの方だから私は大丈夫、と伝え続けたとします。

ところが何ヶ月もこの状況が続いて、彼は連絡取るたびに平謝り、私は大丈夫というのをずっと繰り返していたとしますよね。

すると、思考ではこんな感じになります。

「彼の仕事が大変なのはやむ得ないことだから、私が彼に会いたい気持ちは我慢しないといけないよね。

彼が悪いわけじゃないし、ちゃんと謝ってくれてるし。」

これ、思考では辻褄が合ってるんですが、感情がついていけてなかったりします。

すると、なんかモヤモヤするとか、イライラするとか、釈然としないとか、えも言われる気持ちになったりします。

でも、この例のように「彼に会いたい気持ちを我慢してる」と考えられているならまだいいのです。

このことに気づいていなくて、単に

「仕事だから会えないのは仕方ないよね」

だけで止まってしまうと、さらに心はしんどくなります。

さらにさらに、

「彼は仕事が大変だ」

だけで止まっている場合もあります。

イメージしにくい方もいるかもしれませんが、彼に会いたい!のように、自分が本当に求めていることを徹底的に抑圧してきたパターンの方は、この思いすら感じないように止めてしまうこともあるのです。

 

感情を放っておくことは自分を大切にしていないということだとしたら

この時の感情って、

「私は彼に会いたい!」

「どうして会ってくれないの!」

という怒りや、その下にある寂しさ、悲しさだったりします。

この感情に気づいてあげられるだけで、かなり楽になれます。

気づくだけでいいの?と良く言われますが、全く自分の感情に気づかずフタをし続けるのと、こんな気持ちを自分は感じているんだと気づいてあげるのとでは、雲泥の差が出ます。

だって、本当は彼に会えなくてすごく悲しい!と感じているのに、それをなかったことにしてしまったら、心は苦しいままですよね。

自分が感じている大切な「悲しい」を放ったらかしにしていることになります。

それは、自分が自分にとてもひどいことをしているってことなんです。

自分の感情に気づいてあげられるとは、自分を大切にできているということです。

自覚しにくいですが、これはとても大事なことなんですね。

まずは

「今、自分は何かを感じているらしい」

ということだけでもいいので、感じてみてください。

そして、それってなんだろう?と自分なりに探してみてください。

ただ、これってすごく難しいことです。

長年、思考だけを使ってきたのですから無理もないのです。

おすすめは、一人でやらないで、誰かと一緒にやること。

手伝ってもらうこと、教えてもらうこと。

友達と会話しながら自分の感じていることに意識を向ける、友達がどう感じたかを教えてもらう。

あるいは、カウンセリングでカウンセラーに聞いてみる、一緒に感じてもらう。

効果があるのはセミナーで同じ志の人と一緒に感情を感じる練習をすること。

感情を感じるスキルを身につけるのは、大きなチャレンジです。

だから、誰かと一緒に取り組む方が楽なんですね。

そもそも誰かと一緒に何かをしていくことが大きなチャレンジになる場合も多いのですが、応援し合いながら進んでいくのは、楽しいものなんです。

そんな体験から、感情を感じるスキルを身につけていきましょう。

でも、自分の思考について否定する必要はない!ということも忘れないでくださいね。

最初に書きましたように、思考はとても大切で、役に立ってくれています。

「自分の思考を大切にしながら、感情を感じるスキルを身につける時」

と思ってみましょう。

思考と感情と両方を使えるようになると、

「頭ではわかってるけど感情が言うことを聞かない」

ことをクリアにしていけるようになります。

 

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