カウンセリングで伺うお話の中で、「離婚」「浮気」「セックスレス」「心のすれ違い」など、夫婦問題についてのご相談は、とても多くなっています。
そこで、今回から、こうした夫婦問題の解決に役立つヒントをお届けする連載をはじめることにしました。
「離婚」「浮気」「セックスレス」「心のすれ違い」などの問題の原因や
アプローチ方法などについてお伝えしていくこと
そして、
実際のカウンセリングで変化のあった事例「カウンセリングの実際」についてお伝えしていくこと
こうした切り口で、夫婦問題を解決する糸口にしていただけるような、連載をしていきたいと思います。
長い連載になると思いますので、特に最初のうちは、間を置かずに更新していきたいと思います。
すぐに結論に至らない回もあるかと思いますが、順次、展開していきますので、お読みいただけたら幸いです。
なお、結婚をしていない恋人同士の場合は、夫婦を恋人と置き換えて、お読みいただけたらと思います。
◎問題の元にある「夫婦のコミュニケーション」
「離婚」「浮気」「セックスレス」「心のすれ違い」など、夫婦の問題はいろいろな種類がありますが、共通する原因や悩みの本質は、「夫婦のコミュニケーションがうまくいかないこと」にあることが多いようです。
夫婦のコミュニケーションを考えた時、そこには二つの大切なポイントがあります。
1.お互いの気持ち・感情を言葉に出して伝えること
2.言葉そのものだけでなく、その言葉に込められた相手の気持ち・感情を察することができること
つまり、言葉だけのやり取りではなく、「感情のやりとり」ができる、ということなのです。
言うは易し、で、夫婦で暮らしていると、どんなに仲が良くても、これが難しくなっていくことが多いのです。
心理学には「正しさが幸せとは限らない」という言葉があります。
あなたが、相手の悪いところを、正しく指摘したとしましょう。
誰がどう見ても、あなたの指摘が正しい。
でも、それでは相手の気持ちは動きません。
なぜなら、人の心には「感情」があるからです。
逆に考えてみましょう。
もし、相手が、あなたの悪いところを指摘してきた、としましょう。
客観的に見て、私が悪いと思う。
正しい指摘だから、いい返せない。
ごめんなさい、とか、あなたの言う通りです、としか言えなかったとしましょう。
でも、その時、あなたの「感情」はどうなっているでしょう。
「私の気持ちはどうなるの?」
「私の気持ちをわかってほしいのに」
そう感じているのではないでしょうか。
正しさを貫き通しても、それがお互いの幸せにつながるとは限りません。
もしかしたら、今の問題は、こうした「感情のやり取り」ができていなかったことが原因なのかもしれません。
言葉どおりにやり取りしていても、それは心のコミュニケーションにはなりません。
必要なのは「感情のやり取り」なのです。
では、夫婦のコミュニケーションについて、どのように考えていけばいいのでしょうか。
また、うまくコミュニケーションする方法は、どうしたらいいのでしょう。
ひとつは、男性心理と女性心理の違いを知ること。
もうひとつは、私達は感情を感じることが、意外と苦手だということ。
この二つのポイントを知っておくことが、お互いのコミュニケーションをもたらすヒントになります。
この連載で、順番にお話させていただけたらと思います。
(続く)
☆(2)へ続く>>>「あなたは、本当に『あきらめて』しまったのですか?」
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