失恋をした時の痛手はとてもとても辛いです。
この苦しみの理由はいろいろあるのですが、自分の存在価値・理由が否定されたと感じることがとても辛いのですね。
好きな人が去っていく時、例え自分に落ち度がなくても、客観的に見て、相手が圧倒的に悪くても、
「わたし／僕は、大好きな人に選んでもらえなかった」
という感覚が、自らを全否定してしまいます。
ましてや、自分が悪いことをした、あの時あの言葉や態度を取らなければよかった、というように後悔していることがあれば尚更のこと。
そして、男性なら自分の男性としての魅力、女性なら自分の女性としての魅力を全否定された気持ちになるので、これが失恋特有の苦しみになります。
こんなふうに感じるのは当然なんですが、心の奥底で起こっているのは
「自分のことを否定しているのは他の誰かではなく自分自身」
なんですね。
このことに気づくだけでもとても勇気がいることなんですが、まずは、
「わざわざ、あえて、別れた相手は関係ない、と今は考えることにしてみよう」
そして、
「別れた相手をきっかけにして、自分で自分を責めていることに気づいてあげよう」
こんなふうに、自分の気持ちを整理していくところからはじめていきましょう。
◇失恋して辛い時ほど自分を放っておかないであげよう
こうした時は、辛い気持ちを誰かに聞いてもらうなどして、一人で抱えないことがとても大切です。
しかしなら、例え誰かに話を聞いてもらっても、土台に自己攻撃があると、せっかく自分をケアしてあげるために話を聞いてもらっているのに、楽にならないこともあります。
これは、言ってみれば
「自分を大切にすることに自ら制限をかけてしまう」
ようなもの。
ですから、誰かに話を聞いてもらう時には、この制限をしなくていい、と意識しながら話をすると、ほんの少しかもしれませんが、楽に話ができます。
この「ほんの少し」はとても重要です。
なぜなら、ものすごく自分を責めまくっているので、ほんの少しでも楽になると、とても心は楽になれるから。
それくらい失恋の時の自己攻撃は大きいんですね。
◇誰かを通して自分を労ってあげよう
しかしながら、失恋の時に自分を労ってあげるのは、とても難しい。
自分を責める気持ちが大きい時に、自分を大切に扱うのが難しいからです。
ですから、誰かを通して、自分を労ってあげるといいんですね。
友達に聞いてもらうだけでなく、この恋愛に自分がベストを尽くしたかどうかを教えてもらう。
そして、うまくできるかどうかは置いといて、いつも自分自身とつながってあげる意識を持つことをやってみてください。
苦しい時、私たちは自分を疎かにして、放っておきたくなります。
でも、それを自分が自分にしてしまうのは、とても自分が可哀想です。
こんなにがんばった自分のことを労うためにも、自分を置き去りにしないようにしよう、自分で自分の味方になってあげよう、そんなふうに語りかけてあげてください。
この積み重ねによって、自分を責めることを減らして、自分のがんばり、自分の価値を知っていく道を段々と歩いていけるようになります。
