そもそも「問題」って存在するの?

何千件というご相談を受けてきて、私自身がクライアントさんからたくさんのことを教えていただきました。
そんな中、思うようになったのが、今日のタイトル。
「そもそも問題って存在するの?」


私たちの心は「自己イメージ」というものを持っています。
成功体験などの良いものもあるんですが、うまくいかなかった時の記憶の方が強く残っているみたいなんですね。

そうすると何か問題が起こった時に「やっぱりうまくいかないんだ!」という自己イメージが潜在的にくっついてくるので、苦しくなったり、解決できないと思ってしまったりしているようです。

カウンセリングの中でたくさんの方のお話を伺ってきて、客観的に見たらそれほどひどい状況じゃないのでは?とか、自分を必要以上に責めすぎてるなあ、とか、相手は実は愛情を持って接してるんだけどなあ、と感じることがたくさんあります。

例えば、夫婦問題。
夫と喧嘩した。この一ヶ月、口も聞いてくれない。
こうした状況は辛いものですが、必要以上に問題を大きくしてしまっていることも多いんです。

こうした状況下で、夫がたまたま出張に出かけて、お土産を買ってきた。
お土産?!口も聞いてくれないほど私のことを怒っているくせに、何を白々しい!
と怒ってしまう。

ここで気持ちは過去の悪かった出来事に無意識に飛んでしまいます。
5年前に出張に行った時にも、普段は買ってこないようなたくさんのお土産を持ち帰ったことがあった。
あの時は、出張先の取引先の女性と遅くまで飲みにって口説いてしまい(しかし夫は勇気がないので浮気にには至らず)その後ろめたい気持ちから、たくさんの土産を買ってきたことが後から発覚した。
もしかして、また同じようなことがあったんじゃないの!

無理もない話です。口を聞かない夫が悪いんだから。
でも、この土産の意味って何だろう?という視点を持つことができたら。

よくよく聞いてみたら、出張先は京都で、お土産はキヨスクで買った八ツ橋。
後ろめたい気持ちがあるには、小さなお土産ですよね。

また、もしも本当に妻のことが嫌いなら、お土産すら買ってきていないはずです。
そう思うと夫の精一杯の謝罪の気持ちがこの八ツ橋だったかもしれない、と考えることもできるはず。

もっとぶっちゃけて言えば、カウンセリングでやってることなんて「良い思い込みをしよう!」ってことだけなんです。
心理分析して相手や自分の心理を知る。
自分が感じている感情で気づいてない部分を知る。
こうした「気づき」が悪いイメージから良いイメージへ変換することに役立ちます。
私たちの心はとにかく悪い方へ考えてしまう癖があるから。

しかし、いくら良い思い込みをしよう!といろんなアプローチをしたって、嘘は教えられないし、嘘は納得できません。
催眠術でもかけてその気にさせられたらいいんでしょうけど、人の心はそう簡単にはいきません。
でも、本当のことだったらどうでしょう。
自分が感じている本当の気持ち。相手が感じている本当の気持ち。
頭で納得できなくても、本当のことは本当のことだから、心は理解できるんですね。

本当のことをお伝えするからこそ、それが伝わる。
本当のこととは「問題を悪くとらえすぎていること」。
問題を必要以上に大きくしてしまったり、問題ではないことを問題にしてしまうこと。

そう思えば問題ってそもそも存在してないんです。
誤解やすれ違いがあるだけ。

この事実は私が皆さんから教えていただいたことです。
そのおかげで、私自身の人生はカウンセラーになる前と比べたら本当に楽になりました。

私たちの心をなめてはいけません。
私たちの心は優しくて愛情深い心を持っているのです。

そこを見つめ続けることが問題を問題でなくしていく力になります。

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