「アカウンタビリティ」ってどういう意味?(2)~私達に起こることはすべて私達が選んだ結果~

「占い」で、どちらにするか迷っている何かを決めようとしたこと、ありませんか?
けれど、その結果で決めるつもりだったのに、実際に占いで出た答えが納得できなくて、また別の占いにいってしまう。私にはそんな経験があります。


これだと、せっかく占いにいったのに、占ってもらっても意味がなくなってしまいますよね。

私自身もそうだったのですが、こうしたことは、実は結構多いように思います。
迷って苦しんでいる時だから、ある意味、自然な気持ちでもあると思うのです。

ただ、この気持ちのままでは、どちらかを選んでいくことが難しいとも言えます。

どうしてこうしたことが起こるかというと、それは、どちらにするか決めていないから、であることが多いようです。

どちらにするか決めてもらおうと思って占いにいったのに、心の中では、どちらの結果が出ても納得ができない状態だったりするのです。

そうすると、どの占いでどんな答えがでても、「本当にそれに決めてしまっていいのかな?」とかえって悩んでしまうことになったりします。

これは、占いに限ったことではありません。
誰かにアドバイスを受ける時も同じような気持ちになることがあります。

例えば、好きな人に告白しようと思ったとします。
告白すべきか、しないほうがいいか。
迷って迷って、どちらがいいか、友達に聞いてみました。
Aさんは、「思い切って告白したほうがいいよ!」と背中を押してくれます。
ところが、それでは不安なので、Bさんに相談してみました。
するとBさんは「まだ告白するには早いんじゃない?」と慎重論だったとします。
そうすると、結局、どちらにしていいのかわからなくなり、さらにCさんに相談にいき・・・。
こうしたことをくり返してしまうこともあるんですね。

もし、明確に「どちらかに決める」という覚悟ができていれば、占いや、友達に相談した時に出された答えに従って、行動することができます。

そこには、「占い」や友達の助言に頼るのではなく、あくまで、決めるのは私、という姿勢があります。

以前に「選択の力」と題した心理学入門講座でお話させていただいたのですが、私たちが問題に悩み苦しみ、どちらの選択肢にしようかと迷っている時というのは、実は、「選択肢がない」状態であることが多いように思います。

例えば、離婚をするかしないか、といった問題があった場合、離婚するか、やり直すかという選択肢で迷っているように思っていても、「離婚したくない」という気持ちだったり、あるいは逆に「離婚したい」という気持ちだったりして、目の前の思いだけに心が集中してしまっていることがあります。
こうした状態では、「選ぶ」ことが難しくなってきます。
それは、「選択肢」がないからなんですね。

でも、ある意味それは仕方がないことでもあると思うのです。
これほど切羽詰まった状況では、自分に余裕が生まれません。
その余裕のない状況で、何かを選択していくというのは、とても大変なことです。

でも、誰かの助けを借りたり、自分の心を見つめなおしたりしていく中で、心が回復していった時、やはりそこには選択するという時がやってきます。

選んでいくためには、選択肢を作る必要があります。
そこには、自分の気持ちで決めていくという、覚悟や勇気が必要です。
カウンセリングというのは、そこまで自分自身の心に向かい合っていくための準備のお手伝いをすることではないかとも思います。

心理学でいう「アカウンタビリティ」とは、「今の状況は私たち自身が選んだ結果」という意味です。

誰かの、何かのせいにするのではなく、自分が決めたことである、と自らの責任を認めることができたとき、それは「重さ」「縛り」ではなく、自分を自由にさせてくれます。

どちらにしよう!と迷った時。
どちらにするかを相談する前に、どちらにしたらいいかわからない、という心を相談してみるといいのかもしれません。

>>>アカウンタビリティってどういう意味?(3)に続きます。

>>>前回の記事はコチラへ:アカウンタビリティってどういう意味?(1)

タイトルとURLをコピーしました