私の考える「罪悪感」とは、自分が罪深いので罪の償いをしなければ、と思う気持ち。「無価値感」とは、自分に価値がないと自分を責める気持ち。
言葉の意味としては、どちらも、自分を必ず責める、というところまでは含まれていないかもしれません。
でも、感情・感覚としては、「自分を必ず責めている」ところがポイントと私は思っています。
罪悪感と無価値感は、自覚できているものと、無自覚のものと、二つがあります。
「悪いことしちゃたな~」とわかりやすいものもありますが、多くの場合は、自分の罪深さや、自分に価値がない感情・感覚は、心の奥底に眠っています。
それを見つけて、整理して、表面意識にあげてあげないと、心の奥底の「罪悪感と無価値感」は「成仏できない」のだと私は思います。
カウンセリングって、そうした「心を整理」して「本当の気持ちに気づく」作業だと思うんですよね。
今、目の前にある問題、例えば、夫婦仲が悪いとか、人間関係がうまくいかないとか、そういうことが起こると、私たちはとても苦しみます。
でも、それって、今、目の前の人との間に繰り広げられている「問題」だけでなく、ずっと似たような人間模様が起こっていて、その繰り返しだったりします。
だったら、この目の前の人、が問題ではなくて、その人間模様を作り出している「自分の心」を整理する必要があるってことなのかもしれません。
「気づく」だけで十分なんです。
「気づく」ことで、心は自然と変わろうと思えますから。
自分の「罪悪感と無価値感」を知ることは、地獄の釜のフタを開けることではありません。
怪物が出てきそうと思っているのは、自分だけ。
実は、そのフタの先には「優しさ」「愛情」がある。
「罪悪感と無価値感」とは、簡単にまとめると、以下の2つ。
1.全ての人が必ず持っている、感じているもので、生涯なくなることはない。
ただし、「癒し」「許し」で減っていく、気にならなくなるもの。
2.自分の中の「優しさ」「愛情」を知るために存在する。
私は、カウンセリングを通じて、たくさんの方とお話させていただく中で、そう確信するようになりました。
カウンセリングとは、自分の中にある「優しさ」「愛情」に気づくための手段だと私は思います。