【自立三点セットの心理学(4)】彼に助けを求められない心理~自立を手放すという視点(4)

彼に思っていることが言えない。

頼りたいのに、頼れない。

助けを求めたいのに、求められない。

こんな悩みを持っている時。

それは、あなたが自立しすぎているからかもしれません。

実は、彼に負担をかけたくないという優しさと愛情から来ているのですが、そんな風に自分の価値を自覚できずにいる方がたくさんいます。

逆に、自分は愛される価値がないと感じているのです。

「助けを求めることをやめたのは二度と傷つきたくない」という無意識の叫び

私たちは、人生を生きていく中で、いろいろな場面で傷ついていることがあります。

過去の失恋などの自覚しやすい傷もありますが、幼い頃、家族の中で培われたものである場合も多いと言われます。

例えば、両親が共働きで忙しくて、遊んでもらったり、一緒に過ごした記憶があまりないような場合。

表面意識では、それが当然のことなので、意識していない場合も多いのですが、漠然とした「寂しさ」を幼い頃から感じていて、大人になった後もそれをずっと持ち続けている、ということがあります。

子どもは親に愛されたいし、甘えたいと思います。

でも、忙しくて、それをさせてもらえない。感じられない。

この思いは、子供心に、無意識に「もう二度と傷つきたくない」という思いを抱かせます。

すると、心は無意識で、こう感じるようになります。

「二度と傷つかない方法がある。それは、誰にも頼らず、一人で生きていくことだ」と。

誰かと関わり合いになるから、傷つくのだ。

傷つかない方法は、誰かと深く関わらず、一人で生きていけばいいのだ、と無意識に思ってしまうのですね。

実際に、人と距離をとって遠ざけるタイプの方もみえますが、もっと分かりにくいタイプの方もみえます。

表面的にはたくさんの人と関わったり、弱音を吐いたり、甘えたりしながらも、本当の気持ちや本当の弱音を吐くことができないことに気づいていないケースもあるんですね。

心を開かないことになってしまうので、パートナーとも、「心の距離」を置いたまま、過ごしていくことになってしまいます。

自覚できていない分、自ら心の距離を取っていることに気づけず、気づけないと変えていくことができませんから、同じパターンの繰り返しになり、どうしていいかわからなくなってしまうことも多いのです。

まずは、自分の本当の気持ちが自覚できない無意識の中にあるかもしれないと思ってみてください。

もしそこに「二度と傷つきたくないから頼れない」思いがあるとしたら。

今日の記事の最初に書かせていただいた

「相手に負担をかけたくないという優しさと愛情を持っている、自分の価値を自覚する」

ことから始めてみましょう。

あなたは誰かを頼って楽に幸せになる資格がある優しさと愛情を持っている人なのです。

◇「自立三点セットの心理学」のまとめ記事はこちらへ>>>【シリーズ・自立三点セットの心理学】まとめ記事

タイトルとURLをコピーしました