【自立三点セットの心理学(3)】過去の恋愛の失敗だけがパートナーシップを遠ざけるのか~自立を手放すという視点(3)~

過去にパートナーシップにおいて傷ついたり、上手くいかなくて苦しかったりすると、新しい出会いや今のパートナーを遠ざけたりしてしまう場合があります。
しかし、こうした過去が理由ではなく、自立していることが大元になっている場合もあるのです。

「過去の失恋で傷ついた」「付き合った彼と上手くいかなくて苦しかった」

そんな体験があると、新しい出会いが怖くなったり、パートナーがいても距離を遠ざけたりする場合があります。

これは、過去のパートナーシップの体験がもたらす「親密感の怖れ」。

「近づいたらまた傷ついてしまうかもしれない」

無意識に感じている場合も多いのですが、この怖れから、パートナーや新しく出会う人と距離を置いてしまうんですね。

でも、もしかしたら、過去のパートナーシップの苦しみだけが、この怖れを作り出しているのではないかもしれません。

ここに「自立三点セット」を持っている自分がいるからなのでは?という視点を入れてみることで、感じ方が変わってくる場合もあるのです。

自立三点セットとは「我慢強い・弱音を吐かない・一人でやってしまう」というもの。

私たちは、自覚していないだけで、本当に自分に厳しいと言われます。

それは、自立して大人になるまでに、我慢したり、誰にも頼れないと思いながら努力してきた生き方が、「弱音を吐けない私」を作っていった結果である場合が多くあります。

これは「無意識」になっているところが大切なポイント。

無意識、というのは、意識できないだけに、そこに視点が及びません。

変えようという意識を持てないから、アプローチできないんですね。

この部分に気がつくだけで、心が変化していくきっかけになることも、とても多いのです。

「誰にも弱音が吐けない」「誰にも助けを求められない」

そう言われた時、あなたは思い当たるところはありませんか?

もしかしたら、それが、パートナーを遠ざけている理由なのかもしれません。

それは、「もう二度と傷つきたくない」という思いから自分の心を守るためであり、また、そこに気がつくことができたら、その思いの先にいくきっかけをつかむことができるのです。

もしそうであれば、そもそも、過去のパートナーシップの苦しみは、この自立している自分が引き起こしていたのかもしれません。

そう考えた時に、何かしら思い当たるものがあるなら。

まずは、どれほど自分が誰にも頼らないでがんばっているかを考えてみましょう。

そして、自分が今、話を聞いてもらえそうな人、頼りにできそうな人を思い浮かべて、行動に移せるようなら話をしたり、連絡してみましょう。

単に話を聞いてもらうだけでなく、自立三点セットを自分が持っているのではないか、といつも思い出しながらやってみます。

すると、そこで大きな気づきが生まれることがあるのです。

「こんなにも自分でやろうとしてたんだ」

この視点に気がつけるだけで、自分を変えていく大きなきっかけにすることができるのです。

◇「自立三点セットの心理学」のまとめ記事はこちらへ>>>【シリーズ・自立三点セットの心理学】まとめ記事

タイトルとURLをコピーしました