カウンセリングで伺うお話の中で、「離婚」「浮気」「セックスレス」「心のすれ違い」など、夫婦問題についてのご相談は、とても多くなっています。
こうした夫婦問題の解決に役立つヒントをお届けする連載、その6回目をお届けします。
夫婦問題で悩める時。
それがあまりに辛くて、一刻も早くなんとかしたい、
この苦しみを抜けたい、あるいは、早くしないと相手が離れていってしまう、などの思いから
心はとても「焦り」を感じます。
こうした状況になれば、どんな人だってそう思います。当たり前のことですよね。
しかしながら、「焦る」気持ちのままでは、この状況は好転していきにくいのです。
こんな時、「焦る気持ち」は、ますます、心に余裕をなくしていきます。
心に余裕がない時。
私達の心は、どんな具体策も、アイディアも、心に入れることができません。
そして、心に余裕がない時ほど、「自分の心に余裕がないことに気づいていない」ことが多いのですね。
これまでの連載では、そんなお話を書かせていただきました。
遠回りのようでも、今、自分の心を休ませることが第一、という場合も多いのです。
少しでも心を休ませることで、そこにわずかでも余裕ができます。
そのわずかな余裕から、いいアイディアが生まれたり、相手の言い分を受け入れることができたりすることもあります。
では、どうしたら心を少しでも休ませることができるのでしょう。
◎1日、たった5分でいいから心を休ませる
カウンセリングの中で、私がよく提案させていただくことは
「1日、たった5分でいいから心を休まる時間を作りましょう」ということです。
「たった5分?」
そう言われる方も多いです。
また、「心を休ませるってどういうこと?」
そう言われる方も多くおられます。
心を休ませる、とは、「心をゆるませる」ということです。
リラックスする、何も考えないでぼーっとする、と言ってもいいでしょう。
この、心がゆるんだ状態。
心が一杯一杯の時、これができていないことが、本当に多いのです。
よくお話させていただくのが、
「24時間、寝ているときも、この問題を考えたり、悩んだりしているのではないですか?」
という言葉です。
すると、1日中、心が休まる時間がありません。
それでは、疲れてしまうのは、自然なことだと思いませんか?
だから、たった5分でいいから、心を休ませてあげましょう、とご提案させていただきます。
たった5分。
されど、5分、です。
5分間、何も考えなかったり、リラックスすることは、本当に難しいのです。
30秒くらいたったところで、「何かを考えてしまう」状態になってしまうと思いませんか?
その時、初めてわかります。
いかに、自分の心が休めていないか。ゆるめていないか。リラックスできていないか。
たった5分間ですら、心が休めないほど、心はフル回転しているのです。
まずは、1日、5分でいいので、心をゆるませる時間を作ってあげましょう。
自分が一番リラックスできる状況を作り、
最初に、こう自分の心に言ってあげてください。
「こんなにがんばってる私へのご褒美をあげる」
お風呂に入りながら
お気に入りのカフェでお茶を飲みながら
リラックスできる音楽を聴きながら
アロマやお香などを炊きながら
散歩しながら
リラックスする時間を過ごしてください。
最初は、うまくいかないかもしれません。
リラックスできる時間は、1分でもいいのです。
それを積み重ねてみてください。
そして、毎日、続けてみてください。
そのわずかな心の余裕が、いいアイディアを得たり、相手の言い分を受け入れるスペースを作り、今の苦しみを抜けるヒントにつながることもあるのです。
☆(7)へ続く>>>「「今の問題は、最近の出来事だけでなく、過去にも原因があると気づく」
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