悲しいことがあっても
悲しいと感じられない。
だから、わたしは冷たい人間なんだ。
こんな風に自分のことを感じている方のお話を伺うことがあります。
実は、この時、そんな自分のことを責めているのですが、
その苦しみよりも、
何も感じられなくなっていることが苦しいのです。
まずは、このことに気づくことが、
この苦しみから出ていく第一歩になります。

悲しいことがあっても感じないほど、私の心は冷たいんだ
会社の人が病気で亡くなった。
そんなに縁がある人ではなかったけど、
ある程度は接点がある人だった。
お葬式に参列したら、
周りの人たちが口々にいろんな話をしていた。
悲しむ声がたくさんある中、
そんなに近い関係じゃない人たちなんだろう、
こんな声が聞こえてきた。
「亡くなるにはまだ若いよね。」
「人ごとじゃないよ。私たちも身体には気をつけなきゃ。」
その声を聞きながら、
わたしは羨ましい、と思った。
「自分の身体のことを気にかける余裕がある人たちなんだ。」
と。
そして、
会社の人が亡くなったのに悲しいと感じないわたしは
なんて心が冷たい人間なんだろう
そう感じた。
冷たい人間と感じるのは温かい心があるからこそ
こうした
「自分の心は冷たい」
という話。
カウンセリングの中で伺うことはとても多いです。
そんな時には、私たちは
「心が本当に冷たい人は、
冷たいとは感じないんです。
何も感じないはずなんですよ。」
とお伝えします。
自分の心が冷たいと感じる時は、
そのことで自分を責めている時です。
温かい心を持っているから、
悲しいことがあると、
心の中の愛と優しさが反応します。
しかし、
感情にフタをしていると、
愛と優しさは意識には上がってこれません。
これを、心が冷たいから反応しないんだ、
と思うから、冷たいと感じるだけなんです。
でもね、
本当は愛と優しさが反応しているのに、
それを表面意識で感じられないと
このギャップがものすごく苦しくなる。
あなたの苦しみは、この苦しみなんです。
もし、
周りが悲しんでいるのに悲しくないとか
普通は悲しむはずの場面で悲しくないとか
そんなことを感じる時には、
この視点で自分の心を見てあげてください。
そこで、あなたは何が反応しますか?
ザワザワしたりしませんか?
何も反応しませんか?
反応があっても、なくても大丈夫。
今、感じているその感覚を、
ただ感じようとしてみてください。
それだけで、なぜいいかというと、
心の奥ではちゃんと反応しているので、
反応しているはず、と思うだけで、
表面意識に上がってきやすくなるんです。
練習だと思ってやってみてくださいね。
悲しくないのは「歯を食いしばって生きている」からだとしたら?
それでは、なぜ、こんなギャップが生まれるのでしょう。
一言で言ってしまえば
「今、心に余裕がない」
ことが多いんです。
しかも、それは
「今まで歯を食いしばってがんばってきた」
からなんです。
どんなに辛くてもがんばり続けるためには
「感情を感じないようにフタをする」
しかなかったんですね。
そうじゃないとがんばり続けられないからです。
だから、
悲しいとか苦しいとかを感じられないのは
無理もないことなんです。
でも、それがもう限界に来ている。
だから、
「感じられていることが羨ましい」
と感じるんですね。
今、あなたは
自分の身体の心配も
誰かが亡くなるような悲しみも
こんな大切なことを感じる余裕がないほど
燃え尽きているんです。
まずは、このことに気づいてあげてください。
悲しいと感じられない冷たい人間だ、
なんて思わないでください。
あなたは、血の通った心を持つ、
それどころか、
冷たい自分を責めて嫌うような
心の優しくて愛情深い
そんな人なんです。
あなた自身が、あなたのそんな心に
気づいてあげられなかったら、
あまりにあなたが可哀想です。
自分を労い、自分の話を誰かに話す大切さ
そうは言っても、
この燃え尽きた、
どこにも出口のないような、
諦めたような、
閉塞感は
なかなかなくなりません。
まずは、
自分を労ってあげる
という視点を持ってみてください。
休日には、1週間がんばった自分を労る時間を作りましょう。
スーパー銭湯に行く
自然豊かなところを散歩する
美味しいものを食べる
そんな工夫をしてみてください。
そして、何より
「一人でがんばらないこと」
が最も大切です。
有効なのは
「誰かに話を聴いてもらうこと」
です。
この時、あなたは一人ではありません。
あなたのどんな些細な話でも
誰かに話したら二人で共有することになります。
これだけでも、ずっと一人でがんばってきた人にとっては
とても楽になります。
そして、自分がどれほどがんばってきたのか、について
一緒に探して、気づいて、ちゃんと自分を褒められるようになりましょう。
自分のがんばりに気づけると、
これだけがんばったのだから、と
自分を労うことができるようになります。
今日のこの話は、昔の私たちの話でもあります。
私たちは結婚していても、ずっと一人ずつ、でした。
諦めて、燃え尽きて、そしてカウンセリングを受けて
それで救われたのです。
もう限界のあなたを、
私たちにサポートさせてください。
まずは、お話を聴かせてください。
そして、あなたがどれほどがんばってきたのかについて
お伝えさせてください。
あなたのがんばりは本当にたくさんあります。
それを知る機会を作ってください。
あなたのお話を伺えるのをお待ちしています。
*
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